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医療保険・がん保険を選ぶ前に

医療保険は、民間の保険会社が引き受けを行う、保険の対象となる方が「病気」や「けが」で入院や手術をされた場合に「入院給付金」・「手術給付金」が支払われる保険商品です。
従来は、「入院手術特約」 「医療保障特約」(会社によって名称が異なります。) として、
一般の生命保険(死亡保険)にセットしてカバーされている方が多かったのですが、今では単体で医療保険に加入されている方が増えてきています。
また、がん保険は、言葉の通り、がんの場合に給付を限定した医療保険の一種で、一般的に入院や手術の際の給付金に加え、がんと診断された場合に「診断給付金」が支払われます。
ひとえに生命保険といっても、死亡保険はご家族にのこすため、医療保険・がん保険はご自身の治療費の確保のためと目的はもちろん、お金(保険金・給付金)を受け取るタイミングも違いますから、最も自分にあった商品を別々の保険会社で選ぶというのも賢い選択です。 
 

あくまで民間の医療保険・がん保険は、公的な医療保険の補完する商品です。

ところで、その医療保険やがん保険って本当に必要なのでしょうか?
というのは、皆さまは組合健保・協会けんぽ・国民健保といった公的な医療保険にご加入されているわけですから、民間の医療保険やがん保険に加入していなかったからといって、「標準的な治療が受けることができない」ということではありません。
それは一般的に治療費が高額だといわれる「がん」の治療についても同様です。 つまり、公的医療保険の補完として準備する保険商品と考えていただきたいと思います。 
 

実際、治療費についてはそれほど自己負担が生じません。

たとえば病院で治療を受けた場合、皆さまもご存じのとおり、70歳未満の方ですとその医療費の「3割」が、また70歳以上の方の場合はその「1割」が自己負担となります。(70歳以上でも現役世代並みの所得があれば「3割」負担)
では仮に治療にあたり、月100万円の医療費がかかったら、自己負担額はその3割の30万円もかかるのか?というと実はそんなことはないのです。
というのは、公的な医療保険には、「高額療養費制度」というのがありますから、一定割合の自己負担が自己負担限度額を超えた場合、その差額が給付されるのです。
では、その自己負担限度額(月額)っていくらなの?ということですが、70歳未満の一般の方の場合、
「80,100円 + (医療費 - 267,000円)× 1%」 なので、月100万円の医療費がかかった場合でも、
「80,100円 + (100万円 - 267,000円)× 1%」 となりますから、その金額は、「87,430円」となります。
(つまり、212,570円が高額療養費として給付されるのです。) 
また、同一世帯で1年間に3か月以上高額療養費が支給されていると、4か月目以降は自己負担限度額が、さらに軽減されます。 

●高額療養費制度(70歳未満の場合) 

区分 自己負担限度額(月額) 4ヶ月目以降
一般 80,100円×(医療費-267,000円)×1% 44,400円
高所得者
(標準報酬月額53万円以上)
150,000円×(医療費-500,000円)×1% 83,400円
住民税非課税者
(低所得世帯)
35,400円 24,600円


ですから仮にその月の1日から末日まで、1ヶ月まるまる入院しても、一般の方の場合、治療費の自己負担額は1日当たり3,000円弱(87,430円/30日)しかかからないわけですね。
さらに、上記の高額療養費の法定給付に加え、加入されている健康保険組合によっては独自に付加給付をしている場合もありますから、さらに自己負担額が軽減される方もいらっしゃいます。
その程度で済むのであれば、民間の医療保険・がん保険なんて加入しなくてもいいのかと思われた方もいらっしゃるかもしれません。 
 

治療費以外にかかる費用をカバーするのが、民間の医療保険・がん保険。

今までお話したのはあくまでも、「治療」にかかる費用です。
つまり、治療費については、公的医療保険でカバーできますが、それ以外に費用に備える、それが民間の医療保険・がん保険の役割なのです。
では、それ以外の費用は何かというと、主なものが「差額ベッド代」と「先進医療費」です。

■差額ベッド代
皆さま「差額ベッド代」って聞いたことありませんか?
通常入院をした場合6人部屋などの大部屋になります。その際には公的な医療保険が適用されるので自己負担は生じませんが、個室や2人部屋、3・4人部屋等、より条件のいい環境を希望された場合には、その「差額ベッド代」が発生し、その費用は全額自己負担となります。
では、その費用ってどれぐらいかかるのか?というとそれは病院によって異なりますが、
1日あたりの平均額は、5,828円。
中には数万円という病院・病室もあります。

●部屋別の差額ベッド代(1日あたり)     (出典:平成21年7月1日現在 厚生労働省保険局医療課調べ) 
1人部屋 7,530円 3人部屋 2,768円
2人部屋 3,111円 4人部屋 2,447円

もちろん、「自分は大部屋でいい!」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ただし、病院に一定期間入院するってことは、一般的には人生でそんなに数多くあることはないと思いますので、もし「病気」や「けが」で入院されるということになった場合は、精神的な面も考えて皆さまにとっていい環境を用意したいものです。(過剰で贅沢な環境は必要ないのかもしれませんが・・・)
そう考えると、自己負担を考えて、差額ベッド代の平均額である5,828円を一つの目安にして1日当たり5,000円程度を、そうした場合の備えとして準備されておいたほうがいいのではないでしょうか。
■先進医療費(技術料)
先進医療とは、新しい医療技術の出現・患者ニーズの多様化などに対応するために、一般の保険診療で認められている医療の水準を超えた先進技術として厚生労働大臣から承認を受けた医療技術をいいます。
あくまでも国の承認を受けた医療ですから、「自由診療」とは異なりますが、その医療費については全額自己負担となります。
では、その先進医療費ってどれぐらいかかるのか?
こちらは、受ける治療(先進医療)によっても大きく異なります。数万円程度も治療もあれば、がんの重粒子線治療のように300万円を超えるものまで様々です。
もちろん、先進医療については一般の治療に比べて「全額自己負担で高額となる」だけでなく、すべての病気やけがに適応しているのではない、そして実施している医療機関が限定されるため治療を受けづらいという問題点もあります。
例えば、上記のがんの重粒子線治療の場合、この先進医療を行っている医療機関はわずか3ヶ所。
実際皆さまが先進医療を受けるかどうかは別にしても、金銭的な問題で、最先端の治療を受けることができないという事態だけは回避したいものです。
そうした先進医療を受けた場合にその技術料相当額が「先進医療給付金」として支払われる特約が、条件にもよりますが月々100円程度で医療保険にはセットできますから、検討してみてもよいかと思います。

 

「医療保険・がん保険は必要!」と思われた皆さまへ

「やっぱり、病気やけがで入院したり、手術したりした場合の費用(治療費以外の費用も含む)について心配だから、しっかり準備しておきたい」と思われた皆さま、次は「医療保険の選び方」「がん保険の選び方」です。 
ひとえに医療保険・がん保険といっても、保険会社やそのプランによって様々です。
月々支払う保険料はもちろん、どんな時に保障(給付)されるかの内容・範囲、保険料を払う期間と保障される期間・・・、全然違います。
もちろん支払う保険料が安いにこしたことはありませんが、いざ、給付金を請求しようとした場合、支払われない!なんてことになっては元も子もありません。
皆さまに納得・安心していただける「医療保険」「がん保険」選びについて次にご説明していきたいと思います。
医療保険・がん保険についてもっと知りたいから相談したい!という皆さま、当サイトでは複数の保険会社の複数の商品を取り扱っている保険の相談窓口をご紹介しておりますので、お近くの相談窓口で一度じっくりとご相談ください。
皆さまの納得のいく、満足のいく医療保険・がん保険選びをお手伝いさせていただきます。

執筆:榎田 光浩  (ファインドイット株式会社ゼネラルマネージャー/ファイナンシャルプランナー)

生命保険会社数社にて、営業・企画・マーケティングの各部門を経験し、2011年2月より現職。
現在は保険代理店の運営及びコンサルタントとして企業向けセミナー、FPとして個人向けセミナーの講師を多く務める。

 

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